リタイアメントプラン:TTRへの移動

リタイアメントの性質は、そのルールと共に変化しています。所得を犠牲にすること無く、勤務時間やタックスの支払いを減らしたい、とお考えなら、TTR(Transition to Retirement)ペンションがふさわしいかもしれません。

平均寿命が延びる、ということは、大勢の国民がより長いリタイアメント期間を過ごすようになる、という事であり、これは、ソーシャルセキュリティシステム上の負担が増強され、スーパーの蓄積の重要性が強調される、という事なのです。

そのため、政府は私たちに、退職年齢を超えた後も職場で働き続けるように勧めています。
働きながらでもスーパーにアクセスできること、みなさんはご存知でしたか?

年金受給資格年齢(生年月日による55歳から60歳の間)に達していれば、TTRペンションを利用しながら、スーパーの残高4~10%内にアクセスが可能で、65歳になるまで働き続ける事が出来るのです。

TTR戦略は、スーパーファンドからの定期的なペンションの支払いを引き起こす事で、あなたの収入を補ってくれます。

利用法:
•フルタイムで働き続けて、ペンションを利用したり、幾らかの収入をスーパーへサラリーサクリファイスしてタックスを抑える。
•フルタイムからパートタイムの勤務形態へと移行して、足りない額をTTRペンションからの収入で補う。
•ビジネスオーナー又は運営者は、経営難の時期にペンションを使って補う。

TTRペンションは、あなたのスーパーの全残高を増やしつつ、課税額を減らすのに役立ちます。

詳しく説明させて頂くとこうなります;給与の幾らかをスーパー(限界税率より15%の税金がかかります)に預けます。それから、スーパーのお金を税金のかからないTTRペンションに移して、そこから得るペンションの収入を少なくなった給与のカバーにあてます。こうして、ペンションの税的効果は、個人の課税任務を和らげる事が出来るのです。

年金受給資格年齢
現在の年金法において、スーパーにアクセスするには定められた年金受給資格年齢に達していなければなりません。年金受給資格年齢は、あなたの生年月日によって変わってきます。

 

生年月日 年金受給資格年齢
1960年7月以前 55
1960年7月1日 – 1961年6月30日 56
1961年7月1日 – 1962年6月30日 57
1962年7月1日 – 1963年6月30日 58
1963年7月1日 – 1964年6月30日 55
1964年6月30日以降 59
  1. Australian institute of Heath and Welfare – mortality data
  2. 積み立てに対する税率は、年間30万ドルの収入がある個人に対し30%まで。これは、税金控除になる会社からの積み立てやサラリーサクリファイスなどの金額を減らすことになるでしょう。

以下の図をご覧いただければ、TTRペンション戦略によるお金の流れが解ります:

考慮しておきたいこと

代替ができない所得
TTRペンションのインカムストリームは、condition of release といって、スーパーの需給が許される条件を満たすまでは、スーパーのお金は一括払いでは引き出せず、所得として毎月、または1年ごとなど、一定の頻度で引き出す必要があります。しかし退職したり、65歳の需給年齢を過ぎるなどでリリース条件を満たすと、制限なく保管されている退職金として一括払いでも取り出すことが可能です。

TTRペンションは、代替不可の必要条件と、ペンションからの引出額の制限を条件とした上で、通常のスーパーアニュエーションのペンションと似た働きをします。ペンション口座の残高から、毎年4~10%の金額を引き落とす事が出来、決められた範囲内なら一年中いつでも支払いが出来る、という柔軟性を持っています。

計画通りに自身のキャリアが進んで行かない可能性も頭に入れておかなくてはなりません。55歳を超えてからの、強制的、または予期せぬ理由からの早期退職はTTRペンション戦略に弊害を生じさせます。そうなった場合は、ファイナンシャルアドバイザーと一緒に状況の見直しをしなくてはならなくなります。

もう一つ、頭にいれておきたい大切な事は、税金控除になる会社からの積み立てや、サラリーサクリファイスなどの金額の上限についてです。2014年7月1日より、同年6月30日の時点で49歳の者、またはそれ以上の年齢に達する者の上限額は35000ドルになりました。これは、2015年-16年の会計年度にも同様に関わってきます。

SMSFを介してTTRペンションを利用したいとお考えの場合は、スーパーの法律の下, 作ることの出来るペンションを信託証書(Trust Deed) が許可している旨を、事前に確認しておく必要があります。

課税
60歳を迎えると、ペンションの支払額と一時金の引き出しは、一般的には非課税となります。ファイナンシャルアドバイザーは、法的に納税義務を最小限に抑えられるよう、ペンションを築くお手伝いを致します。

スーパでサラリーサクリファイスを行うのは定年後の貯蓄を増やす為には素晴らしい戦略ですが、全ての勤務先(雇用者)がこの特典を社員に与えている訳ではありません。また、この方法によって給与額が減って、それがフローオン効果となって他の雇用利益にも影響してくるかもしれません。(例えば、SGの拠出金が実際の(減給された)給与によって決定されるかもしれないし、サラリーサクリファイスの拠出金を考慮してくれない事になるかもしれません。)

2012年7月1日以降、年に30万ドル以上の収入がある高所得者に対して、30%の積み立てに対する税率が課せられています。(Division293Tax)

TTR戦略はどのように働くのでしょう?

57歳になるテッドさんは、年間80万ドルの収入と、9.5%のスーパーを持っています。現在の純利益をもらい続けたいけれど、スーパーの効果も最大化させたい、と考えています。現在、彼はスーパーに35万ドルあり、TTRペンションを活用する事にしました。
以下の表が示すように、彼はTTR戦略によって、現金収入額の変更も無く、3,862ドル以上もの節税をすることができました。

60歳を過ぎても働き続ければ、スーパーから引き落とした金額にはタックスがかかりません。下にある図を見れば、テッドさんの節税額は7,862ドル以上にまで増えているのが解ります。
総収益は、スーパーとペンションの口座で6.5%の年率になります。サラリーサクリファイスと9.5%のSG拠出金は、スーパー内で15%課税されます。

代行して、テッドさんは妻のダニエラさんのスーパーを増加させる事もできます。サラリーサクリファイスを行って口座ベースのペンションを選んだ後、会計年度の度に、自身のスーパーにサラリーサクリファイスした拠出金の一部を、ダニエラさんの口座へ振り分けることができます。
この方法で、ダニエラさんのスーパーを増加させることが出来、しかも彼ら二人共、税務上の優遇処置を受けられるようになるのです。

この例は2014/15年のインカムタックスを使って計算されたものです:

現状況 TTR(60歳以下) TTR(60歳以上)
給与 $80,000 $63,000 $63,000
9.5% SG 拠出金 $7,600 $7,600 $7,600
サラリーサクリファイス拠出金 $0 $27,000 $27,000
税込み プラス メディケア課税
(減オフセット)
$19,147 $13,927 $9,627
TTR ペンション $0 $21,000 $17,000
ネットキャッシュ $60,853 $60,073 $60,373
スーパーのアセットエンド $379,210 $383,072 $387,072
戦略で得たスーパーの増額 $0 $3,862 $7,862

更に詳しい情報については、あなたのファイナンシャルアドバイザーまでご相談ください。